2012年11月7日水曜日
衰退地域にある飲食店の売上アップ対策としてハイブリッド化を考えてみる
最近地方の繁華街の衰退が半端ないです。
周辺に駐車場無料な大型店舗群が沢山出来て、駐車場の有料な駅前~繁華街までの小売店は閑古鳥ですし、コンビニ・スーパーの乱立で徒歩圏内の惣菜や酒類も充実してますから、家飲みや自宅食事の比率も高まり、週末でも客数がまばらな飲食店も増えてきました。
また宴会需要も不景気での節約志向で大手チェーンに乗り換えされることも増えてますから、昔のような「宴会シーズンの(予約仕入・高単価・大人数)による儲けで閑散期の売上ダウンをカバーする」ことも売上&収益性ダウンで困難になってます。
それと繁華街の居酒屋でランチを始めたりしてますが、昼間人口が少なく駐車場が有料な地域で無理に500円ランチ等をやっても厳しい感じがします。地元ケーブルテレビやフリーペーパーでお値打ちランチの広告を見る毎に"無理してるから儲かんないだろうなぁ"と哀しくなってきます。
あとよくあるパターンで食材の残りを翌日のランチで使うとか、業務用食品で誤魔化すという手法は、すぐ口コミで悪評をバラ撒かれる気がします。
※店舗オーナーが無理して昼夜連続勤務をやって疲弊し、調理接客のクオリティが低下することも多いです
▼そうは言っても今更立地を変更したりするのは無理ですから、従来のやり方と異なる方法をしていくしかありません。その方法として"ハイブリッド業態"が一番効率的なんじゃないかと思いました。
立地は変更出来ませんが、店舗の稼働率をアップさせて賃料の無駄を減らし、調理の腕を活かす方法としては「午前はランチ弁当を製造し、午後は夕食惣菜を製造しながら夜営業の仕込みを行う」というのがコストパフォーマンス高いです。
ランチ弁当や夕食惣菜に関しては、移動販売用に改装したワゴン車を用意することで、曜日と売り場を分けた販売が可能に思います。大量生産の弁当・惣菜については地域のコンビニ・スーパーで買えますが、飲食店の強みを活かした付加価値タイプの弁当・惣菜であれば、"たまには美味しい&珍しいものが食べたい""メイン惣菜は拘ったものを"という需要に対応が出来ます。
近隣に新興住宅街や工場地帯があれば、そこに対して"月曜日の昼はA地域""火曜日の夕方はB地域"と分けて移動販売することで、売り場の分散化と販売地域での希少価値訴求が可能になります。実際に移動販売をしてみて売上と客層が良い地域をリサーチし、段階的に売り場を絞り込んで行くというのもいいですね。
また大型店舗群のある場所でヤドカリ的に移動販売しても良さそうです。ドラッグストアやホームセンター等の食料品は売ってても弁当・惣菜を売っていない大型店舗の付近で売るとかが出来ますし。
※この場合、近隣に一軒家等の駐車スペースがあれば、そこと交渉するのが吉(家主が料理のファンになってくれるといいですね)
販促については、各販売地域でのQRコード付きPRチラシの配布(又は来週販売のメニューを掲載したチラシ配布)と"移動販売の販売地域別メニュー紹介&予約受付サイト"を運営することで、「携帯やスマートフォンからアクセスしてメニューを閲覧し、予約してから買いに行く」という流れが効率的です。
今週の昼は"○○牧場謹製 宮崎牛の手ごねハンバーグ弁当~限定30個"とか、夕方は"玄界灘一本釣りの天然ぶりの甘辛揚げ~限定15個"等のインパクトのある弁当・惣菜の方がメニュー紹介も詳しく出来るからいいですね。
各部門の担当人材を育成してから、ランチ弁当と夕食惣菜を移動販売し、夜営業は店舗営業で行うことが出来れば、繁華街にある個人店舗でも売上アップ&販売地域の分散化が可能そうです。
地方商圏ほど増税等の影響で外食よりも中食&家飲みが主流になるでしょうから、店舗営業単体でなく移動販売での商圏拡大も考慮していく方が繁華街自体が衰退しても生き残りが出来ると思います。
ただこれをするには"新しいことに挑戦する意欲の無い飲食店オーナー"では難しいですし、店舗営業以外に色々やることも増えるので「なんか良さそうだからやってみよう」と気軽に出来ることでは無い感じがします。
実際に具現化するには「移動販売車のカスタマイズと保守管理、製造販売の許可申請や専用設備・テイクアウト用品の選定、必要人材の募集・育成・管理、ネット販促の構築運営、移動販売地域でのポスティング、販促物の撮影制作、移動販売メニューのプランニング、販売場所の物件者との交渉」等々が必要になるのですが、同一地域でも料理がバッティングしない飲食店をグループ化して共有運営を行えば効率的に出来そうです。
今後も地元の繁華街の飲食店は衰退の一途を辿ると思うので、志のあるお店だけでも良く出来たらと思います。
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